ビットコインが分裂する？ハードフォークってなに？

ビットコインにおけるハードフォークとは、それまでのブロックチェーンのルールを無視して新しいチェーンをつなげる。
そして古いルールのブロックチェーンとの互換性をなくすという対応のことです。
基本的にはコインのアップデートに使われますが、場合によっては都合の悪い取引履歴などをなかったことにする際にも利用されます。
逆にフォーク前のブロックとの互換性を残す場合は、「ソフトフォーク」と呼ばれます。

ハードフォークは新しいコインの誕生に近い

ハードフォークはブロックチェーンのある一定地点以降のブロックは全て新しいものにしようという形でのアップデートです。
つまりこの時点で「それまでのルールどおりのブロックチェーン」と「新しいルールのブロックチェーン」の二股に分かれるということなのです。
本来の予定だと古い方のブロックチェーンは利用者がいなくなって消滅するはずです。

ハードフォークから生まれる双子のコイン

しかしある一定数のユーザーが望まないハードフォークが行われると、古いルールのコインが生き残ってしまう場合があります。
新しいルールのコインよりも、前の方がいいねと考え、古い方のブロックチェーンを使い続けるとそのようなことが発生します。
ビットコインならビットコインキャッシュやビットコインゴールドなどがこの方法で誕生していますね。
他のコインでもイーサリアムとイーサリアムクラシックが望まれないハードフォークによる新コイン誕生の理由です。

ハードフォークの時に気を付けなくてはいけないこと

ハッシュパワーの分散
ハードフォークによってコインが分裂した場合に、本来消える予定だったブロックチェーンの方にユーザーが集まり、ハッシュパワーが分散してしまった場合に、トラブルが発生してしまうことがあります。
最悪、残したいと考えていたコインの方が運用停止・消滅してしまう危険性もあります。

リプレイ攻撃
ハードフォーク時には非常にセキュリティが不安定になります。
新しいコインと元々のコインは基本的には同じモノとして考えられるため、ハードフォークの瞬間に何度も送金の指示を出すとそれが不正な形で通ってしまうこともあるのです。
ハードフォークの際にはリプレイ攻撃対策は必須でしょう。

ハードフォーク後のコインとハードフォーク前のコインの両方を受け取ることのできる取引所に移しておく
ビットコインとビットコインキャッシュが分裂する際に、ビットコインを所有していた人は1BTCあたり1BTHを受け取ることができました。
もし自分の所有しているコインが、利用している取引所で対応していなかったりすると、コインを受け取れないばかりか、最悪前のものも消えてしまうこともあります。
必ず取引所の対応を確認するようにしましょう。

ハードフォークは良い部分と悪い部分とある（まとめ）

ハードフォークについて解説させていただきました。
コインのアップデートのときのハードフォークはとても良いことです。
例えばイーサリアムは定期的にハードフォークを行い、コインをより良いものにしていっています。
しかしハッキングの対応に利用されるハードフォークに対しては反対意見を持つ人も多くいます。それがイーサリアムクラシックの誕生の理由でした。
良い部分と悪い部分、うまく利用していきましょう。