自分のビットコインが消えた!?Mt.Gox(マウントゴックス)事件ってなに?
例えば皆さんは銀行に預けていたお金が勝手になくなっているといった経験はございますか?
もちろん自動引落とかではなく、不可解な理由でのことです。
普通はないかと思います。
しかし仮想通貨のではそのようなことが起こってしまったのです。
取引所にあずけていたはずのビットコインがなくなってしまっていて、しかも法律で守られていないため、なんの保証も受けられないということになってしまいました。
そんな信じられないような事件、それがMt.Gox(マウントゴックス)事件です。
Mt.Gox(マウントゴックス)とは
マウントゴックスは日本で営業しているビットコインの取引所でした。
もともとはマジック・ザ・ギャザリングというカードゲームの売り買いを行う会社で、2010年にビットコイン事業に算入しました。
当時は世界最大級の取引量を誇るビットコイン取引所として、仮想通貨業界を引っ張っていました。
CEOはマルク・カルプレス氏で開発者でしたが、彼の経営能力は当時から疑問視されていたというのは事実です。
Mt.Gox(マウントゴックス)事件とは
マウントゴックスは二回もハッキングの被害に遭っています。
一度目は2011年6月。ハッカーはマウントゴックスで表示しているビットコインの価格を1セントまで不正に引き下げました。
数分後には正常な価格に戻りましたが、そのときの影響は875万ドル、日本円にして9億円にも登ると言われています。
これでは終わりませんでした。
その後2014年3月、マウントゴックスでは115億円相当の資産が消失しました。
このときは最初はハッカーによる不正送金だと言われていたのですが、後に違うということが判明します。
Mt.Gox(マウントゴックス)事件の犯人は
当初、ハッキングによる不正送金によってビットコインが消失したと言われていたのですが、その後の警視庁の調査によって別の真実が浮かび上がります。
消失したと言われていたビットコインの90%以上が、社内システムの不正操作によって消失していたということが分かるのです。
そしてマウントゴックスの社内システムを自由にいじることができたのは、マウントゴックスのCEO、マルク・カルプレス氏だけでした。
Mt.Gox(マウントゴックス)事件の顛末
その後マウントゴックスのCEO、マルク・カルプレス氏は口座残高の水増し容疑、業務上横領の疑いで逮捕されています。
マウントゴックスは事件の後、民事再生の申請を行っており、経営破綻へとなってしまいました。
そしてマウントゴックスを利用して取引していた人は、ほとんどの資産が戻ってくることなく、現在に至っています。
Mt.Gox(マウントゴックス)事件から学ぶ仮想通貨
以上がマウントゴックス事件の流れです。
この事件から学んでいただきたいこととしては以下の二点です。
「ビットコインなどの仮想通貨は法的な保護がない。何かあったときにはその資産を失ってしまう可能性がある」
「頻繁にトレードするのでなければ、ビットコインを取引所にそのまま置いておくのではなく、自身のウォレットに移し替えておく」
ということです。